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« フランスからのお客様 その2 | メイン | 6月2日(金)のフレンチ・クッキング・クラス (キッチンスタジオにて) »

2006年05月11日

味噌の熟成 (チーズは腐るか? 味噌は腐るか?)

小学校の時に、「発酵」と「腐敗」の定義は、
(1)人間の役に立つのが「発酵」
(2)人間の役に立たないのが「腐敗」
と言う風に習ったと記憶しています。

微生物の働きによって、テクスチャーや水分が変わり、味や風味が全く別のものに変化するのは、チーズも、味噌も原理的には同じです。=発酵!
西洋の人は、乳を発酵させたし、東洋の瑞穂の国では、お米や大豆を発酵させたわけです。
(この乳の発酵の話は、また別にしたいと思っています。)

で、今日は、味噌の発酵・熟成の話。

味噌は、十分発酵・熟成させたもの(安いものは半年、お薦めは8ヶ月以上のやや赤っぽい味噌、さらには12ヶ月・14ヶ月以上発酵・熟成させてから)を、最後に桶から開け替えて、入れ物に充填して製品化しています。
つまり、店頭に並んでいる時点で、既に、ある製品は仕込んでから半年、ある味噌は8ヶ月、ある味噌は一年経っているわけです。
ワインみたいでしょう?

それが、開封せずに置いたら、どれだけ保つか?
普通は、味噌の賞味期限は半年くらいですから、半年経って賞味期限切れの味噌はどうなっているのか?
食べられるのか?あるいは腐っているのか?

実験しました!
一つは、現在仕込みからは、やがて一年経っている味噌。まだ、山吹色の美しい色をしています。
もう一つは、賞味期限が今年の1月ですから、賞味期限が切れてから、4ヶ月以上経っています。ですから仕込みからは、やがて一年半近く経っている味噌。もうチョコレート色です。
060511 Miso-soup.jpg

それぞれに美味しい味噌汁です。
でも、味の形が違います。
山吹色の味噌は、当社の狙い通りの味と香り!
やや甘みがあり、糀の香りがプーンと香る、良い味噌汁です。

対して、チョコレート色の味噌は、乳酸発酵による軽い酸味と、長期熟成に因る「渋み」と言うか味に重みがあるというか、香りもちょっと醤油っぽいっていうか独特の味噌くささが出ています。
これはこれで特徴があって、美味しい!

でも、両者は、全く別物の味です。仕込みの原料や配合割合は同じなのに、熟成期間の長さの差が、この味の形・色の違いを生んでいます。

味噌は腐らないのです。日本人の知恵の塊!瑞穂の国の歴史の中で育まれてきた味!


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ありがとう。

投稿者 hishihogura : 2006年05月11日 09:24

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