“安心マークの食べ物さがし”
みそ(石川県金沢市)
-天然醸造で香り高くまろやかな味-
石川県金沢市。かつて北前船の寄港地として栄えた港に臨む大野町は、江戸時代から続くしょうゆの一大産地としてしられる。
加賀百万石の食文化を支えてきた町は、今も28軒のしょうゆ製造業者が軒を連ねる。「ヤマト醤油味噌」4代目の山本晴一さんは、その理由をこう語る。
「北海道から船で大豆などの材料を運ぶことができたのと、白山の伏流水と湿潤な海岸の気候が、発酵食品に最適な環境だったんです」
同社は、明治44年の創業以来、みその製造にも力をいれてきた。わけても「鼎(かなえ)味噌は、JAS認定のこだわりの有機みそだ。
材料は地元金沢で有機栽培された大豆と米、それに沖縄の自然塩。厳選された素材だけを使って仕込み、木桶で一年以上熟成させる。
「わが社の経営方針は、良質な調味料の製造、販売を通してお客さまの健康な食生活を実現すること。ですから、より自然ないい材料を追求してきたところ、地元の有機栽培農家に出会ったんです」
大豆は河北潟の「金沢農業で栽培した丸大豆。米は、寺井町の「ほんだ農場」が自然農法で栽培したコシヒカリ。
「どちらも車で20分ぐらいのところ。だから材料も農家に直接配達してもらいます。顔の見える関係ですね」
また、同社では、調味料を製造する時に使ったカツオ節の残りかすを農家が引取り、ボカシ肥にして畑にまく、といったリサイクル的な試みも行っているという。
「こうした小さな循環ができるのも、地元同士だかたこそです」
みその名前を「鼎」(古代中国で使われた3本足の鉄のかまと)したのも 、農家、製造者、消費者の3者が「鼎のように寄り添って立てれば」との思いからだ。仕込みは、年1回、量も5トンと少ないが、山本さんは、企業理念を具現化した看板商品と胸を張る。
「天然醸造で長期熟成しているので、香り高く、味もまろやか。生きた有用菌がいっぱい含まれているので、みそ汁を翌日煮返しても、味が変わりにくいのも特色です」
ちなみに速成されたみそは、香りも少なく、みそ汁にしても豆のあくが出てしまうそうだ。
「また、鼎味噌は、大豆と米の割合が1対1と、米麹の割合が多いんです。だから野菜や魚によく合いますよ」
「みそを使ったお勧めの料理は?」と聞くと、レンコンのすりおろしだんごのみそ汁、とれたてのカワハギや小ダイなどの白身魚をさっとゆで、ゆで汁にみそを溶き入れる一品など、地元加賀の郷土料理が挙がった。なるほど風土から生まれた素材と調味料は、絶妙の相性にに違いない。
さっそく、鼎味噌でアサリのみそ汁を作ってみた。みそをごく薄く溶いただけなのに、しみじみと滋味あふれるみそ汁ができあがった。
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